介護職のシフトが不公平な原因、解決方法

今の介護施設でのシフトがキツイ、不公平に感じる…といった方へ。介護職はシフト制で働く職場がほとんど。不公平なシフトで働き続けるのは辛いですよね。本記事では介護職の不公平なシフトの原因、解決方法について解説しています。
Contents
介護職におけるシフトの不公平とは?
介護職が働く上でとても重要なシフト。
シフト作成では公平性がとても重要になりますが、どうしても不公平なシフトになっている…と感じることもあるのではないでしょうか。
シフト作成者(リーダー)の都合の良いシフトになっているのでは?
あの人を優遇したシフトになっているのでは?
など不公平なシフトと感じることが多い、勤務が辛いシフトになっている…といった場合、どうすればよいのでしょうか。
介護士として働いていてシフトが不公平な、シフトがキツイ時の解決方法についてご紹介します。
なぜ介護職のシフトは不公平なのか
どうして、介護職のシフトは不公平に感じられるのでしょうか。
実際のところ、シフト作成はとても大変な業務であり、介護スタッフの数が多ければ多いほど、シフトを組むのは大変といえます。
正職員は夜勤あり、パートさんはお子さんがいる方も多く希望休は全部優先的に叶えている、など施設ごとの固有の事情がある場合も多いと思います。
そうしたシフト作成の条件が増えれば増えるほど、シフト作成者も辛くなります。
できる限りスタッフの要望を聞いて作ったつもりのシフトでも、不公平感のあるシフトに出来上がってしまったりします。
そこからさらに急なシフト変更の要望があって…とシフト作成者も大変だったりします。
とはいえ、働く介護職としても不公平はシフトだと困りますよね。
モチベーション維持にも関わってきます。
どうして介護職の不公平なシフトができてしまうのか、まずは原因を押さえてみましょう。
介護職員が不足している
そもそも、介護職員が不足しているとキツイシフトにならざるを得ません。
正循環シフトは望むべくもありません。
キツイシフトが原因で離職率も高い介護施設だと、負のスパイラルから抜け出せず、いつまでも不公平、辛いシフトと感じてしまいます。
正直なところ、早くそうした職場からは脱出した方が良いのでは…と思うレベルです。
休暇や出勤希望の偏り
スタッフの中には、どうしても家庭の事情で休みが必要であったり、パートさんであれば出勤できない日が固定であったりします。
そうした希望の出勤を優先してシフトに落とし込んでいくと、残りの介護職の休暇や出勤日も偏ってきてしまいます。
希望を反映しないと辞められたら困る。
ただでさえ人手不足なのに…
という事情も分かりますが、休暇や出勤が偏っていると他のスタッフも辛くなります。
能力や人間関係のバランス
一人夜勤の場合を除き、介護施設では3:1など複数の介護職員が介護にあたります。
特に入浴や食事の時間などは介護職員の人数を手厚くするはずです。
とはいえ、シフトに入るスタッフの能力差が大きい場合(新人2人とベテラン1人など)には、負担が大きく辛い職員が出てしまいます。
人員配置上、バランスよくシフトに入ってもらうことが難しいこともあるかもしれませんが、続くと辛いシフトになります。
人間関係の合う、合わないもあります。
勤務区分の多様性(シフトの種類が多い)
介護施設によっては勤務区分が非常に多くなっており、シフトを組むのが大変です。
日勤の勤務区分だけでも5つ、6つあったり、夜勤も複数の勤務区分があったりすると、どうシフトを組むかで頭を悩ませます。
そもそも介護職員の出勤事情から勤務区分が増えるケースが多いと思いますが、増えすぎるとシフト作成者が大変になり、結果としてシフト作成が困難になります。
シフト作成者のスキル不足
介護施設のシフト作成をするためには、シフト作成者が現場のことをちゃんと分かっている必要があります。
リーダーになりたて、他部署から来たばかり、といったシフト作成者の場合、スキル不足のために介護スタッフが納得できるシフトを作成できない場合があります。
シフトがきつい、ブラックな介護施設の特徴
介護士として働いていて、
「シフトがきつい」
と感じることはあるとは思います。
しかし、不平等・不公平を感じることが多かったり、シフトの組み方が下手、偏りが多すぎる…
と感じる場合には、もしかすると勤務している介護施設はブラック介護施設なのかもしれません。
シフトがきつい、不公平を感じることも多くなる、ブラックな介護施設の特徴としては、次のようなものがあります。
給料が安い、業務量が見合わない
介護職は身体的、精神的に大変な仕事でありながら、給料がそれに見合っていない場合があります。
相場と比較して明らかに給料が安いかどうか、確認すると良いかもしれません。
人間関係の悩みが生じやすい
職場の人間関係が悪い、またはスタッフ間の陰口や噂話が多い施設もブラックとされます。
そうした人間関係の悩みが生じやすい環境になってしまっているということです。
教育や研修が行き届かない
新人教育や研修が不十分で、スタッフが適切なケアを提供できない状況もあります。
人手不足の施設が多い介護業界では、未経験の介護スタッフを採用することもあるでしょう。
当然、教育や研修が必要ですが行き届かずにリスクが高まってしまいます。
残業代が出ない、有給休暇が取りづらい
法律で定められた労働時間や休日が守られていない、または残業代が支払われない施設も問題です。
長時間労働が常態化
スタッフが過労になるほどの長時間労働が常態化している施設もブラックとされます。
労働基準法では、従業員の労働時間として1日8時間、週40時間を超えることは原則として禁止されています。
法廷時間を超えて従業員を働かせる場合であっても、36協定を締結したとしても、残業時間は1カ月で45時間以内、1年で360時間以内(特別条項があれば1ヶ月で100時間未満、1年で720時間未満まで可能)としなければなりません。
こうした基準を超えて働いている場合、ブラック介護施設といってよいでしょう。
介護職の募集求人がいつも出ている
常に求人が出ている施設は、慢性的な人手不足や高い離職率を示している可能性があります。
人員配置基準を無視
介護施設にはケアを担保するために人員配置基準が義務付けられています。
法律で定められた人員配置基準を無視し、スタッフが過酷な労働を強いられている施設もあります。
虐待やハラスメント・いじめが横行している
入所してみなければ分からない部分かもしれませんが、スタッフ間での虐待やハラスメント、いじめが横行している施設もブラックとされます。
こうした施設からは早く脱出した方がよいでしょう。
すぐに介護職が辞める
介護職が入職しては、入れ替わるように人が辞める…といった場合、労働環境が悪い、待遇が悪い、人間関係が悪いなどが常態化していることが考えられます。
人がすぐ辞めていく介護施設は、ブラック介護施設といって良いでしょう。
長く働くメリットを感じられないでしょう。
以上のような特徴がみられる介護施設は、ブラック介護施設と言って良いでしょうから、今後のキャリアや健康にやりがいをもて働き続けるためにも、早く違う職場に転職した方が良いかもしれません。
今の職場のシフトが辛い、キツイ…違う職場への転職を考えている場合
今の介護施設に転職して失敗したかも…という不安や悩みを抱えている介護職は多いと言われます。
未経験から介護業界に飛び込んできた方であっても、働き続けているうちに、不公平なシフトなどを始めとして、不満を感じて転職を考えることもあるでしょう。
人手不足もありますし、これからさらに介護職は不足するということから労働環境を改善し、長く介護職員に働いてもらいたい、という介護施設も増えてきています。
働くなら、もっと環境の良い介護施設でとお考えの方も多いのではと思います。
その場合、まずは情報収集から始めてみることをおすすめします。
などが求人数も多く、おすすめです。
サポートも手厚いため、迷わず転職先を探すことができるでしょう。
実際に転職するために行動するか、どういった介護施設があるかを聞いてから考えても大丈夫です
より多くの求人を自分のペースで探してみたい、といった場合には、
なども活用されることをおすすめします。
介護職に不公平なシフト例
デイサービスなどを除いて、基本的には多くの介護施設ではシフト制で働く介護職の方が多いでしょう。
体力的に負担が少ないように、早日遅夜明、と正循環で働きたいところですが、人員不足のためや他の介護職の希望休や公休の関係でなかなか難しいこともあると思います。
時々ならまだしも、不公平なシフトやキツイシフトが続くようであれば、話は別です。
例えば、介護職に不公平なシフトというと、
- 他のスタッフよりも休みが少ないシフト
- 連続して夜勤や早朝勤務を割り当てられるシフト
- 遅番の後に早番、というシフトが多い
- 遅番が多い
- 夜勤回数が少なくて、給料が減る
- 休憩時間が十分に確保されていないシフト
- 急な変更やキャンセルが多いシフト
- 希望や能力に応じて配慮されていないシフト
- 希望していないのに休みが前半や後半にまとまっているシフト
などが挙げられるでしょうか。
介護施設によっては人手不足のために、夜明け早番といったシフトや、夜明け夜明け日勤、といったシフトになっているケースもあるようです。
シフトに偏りが感じられる場合も、不公平なシフトと思うでしょう。
一部のスタッフが常に夜勤や休日勤務を担当させられる一方で、他のスタッフはそういった負担の大きいシフトをほとんど担当しない、といった状況です。
介護職のシフト不公平による影響
介護職として働く上で、シフトに不公平を感じ続けていくことで次のような影響を受けやすくなるといえます。
職員のストレスとモチベーション低下
不公平なシフトによって介護職は自分の予定が上手くこなせなくなりますし、自分だけ辛いシフトになっている…と感じることで、ストレスを抱えモチベーション低下につながる可能性があります。
介護サービスの質への悪影響
シフトに対して不満を抱えていると、それがいつしか大きなストレス、職場への不満となり、介護サービスの質低下につながる可能性があります。
利用者さん、入居者さんへの介護サービスの質が低下すると、ひいては介護施設の評価が落ちることにもつながり経営上マイナスの影響も考えられます。
介護職に不公平なシフトは職員の不満や離職率の上昇の原因に
介護職におけるシフトの不公平性は、職員のストレスや不満を増加させ、結果的に離職率の上昇につながります。
特に、一部の職員が常に夜勤や休日勤務を担当させられる一方で、他の職員はそういった負担の大きいシフトをほとんど担当しないといった状況は、職場の雰囲気を悪化させ、職員のモチベーションを下げる原因となります。
また、シフトが不規則であったり、シフトの変更が頻繁に行われると、職員の生活リズムが乱れ、健康を害する可能性もあります。
これらの問題は、介護職の離職率が高い一因ともなっています。
例えば、
- 休みが少ない
- 休みが不規則で予定が立てにくい
- 希望休が取れない
- 勤務時間が長い
- 残業が多い
- 夜勤や早朝勤務が多い
- シフトが突然変更される
などです。
これらの不公平なシフトは、介護職員の不満やストレスを高め、モチベーションやパフォーマンスを低下させます。
また、体調不良や病気、家庭やプライベートの問題などにも影響します。
さらに、不公平なシフトに耐えられなくなり、異動や転職・退職を考える人も増えます。
これは、介護業界の人手不足や離職率の上昇につながります。
シフト希望制度の不備と改善の必要性
介護職のシフトは、施設や事業所によって異なりますが、一般的にはシフト希望制度があります。
シフト希望制度とは、介護職員が自分の希望する休日や勤務時間を申請し、それをもとにシフト作成者が勤務表を作成する制度です。
シフト希望制度が不十分な場合、職員のライフスタイルや個々の事情が考慮されず、不公平なシフトが生じる可能性があります。
シフト希望制度を改善し、職員一人ひとりの希望や事情を尊重することで、職場の雰囲気や職員の満足度を向上させることができます。
具体的には、シフトの作成過程を透明化し、職員がシフト作成に参加できる環境を作ることが重要です。
また、シフトの変更についても、事前に十分な説明を行い、職員の理解と同意を得ることが必要です。
とはいえシフト作成者も、利用者や施設のニーズと介護職員の希望とのバランスをとることに苦労します。
したがって、ルールをしっかり制定することが必要になります。
介護職の不公平なシフトを解決するには
不公平なシフトを解決するためには、以下のような手段が考えられます。
シフト作成者に相談する
まず、シフトの不公平性を感じたら、シフト作成者にその不満を伝えることが重要です。
具体的な改善案を提案することで、シフト作成者も問題を理解しやすくなります。
しかしシフト作成者は、介護職員の希望をすべて叶えることができない場合もあります。
シフト作成者は、介護職員の不満や悩みを理解し、できるだけ配慮しようとしています。
そのため、介護職員は、自分の希望や理由を具体的に伝えることが重要です。
勤務表案の作成と全体での調整
次に、勤務表案の作成と全体での調整を行うことが有効です。
シフト作成者は、介護職員の希望を反映した勤務表案を作成し、それを介護職員全体に公開します。
その後、介護職員は、勤務表案に対して意見や要望を出します。
そして、シフト作成者は、それらをもとに勤務表案を修正します。
このようにして、最終的な勤務表が決定されます。
ただし、声が大きな職員の希望が優先されやすくなるというデメリットもあります。
希望休やシフト作成ルールを決める
希望休や勤務についてルールを制定します。
希望休の日数、提出期限を明確にして、シフト作成者がシフト作成に取り掛かりやすくします。
シフト管理ツールの活用
シフト管理ツールを活用することで、シフトの作成や管理を効率化し、公平性を確保することが可能になります。
また、シフトの可視化により、不公平性を明確に把握しやすくなります。
職員同士のコミュニケーションと協力
職員同士でコミュニケーションを取り、互いの希望や事情を理解し合うことも重要です。
また、必要に応じてシフトを調整し合うことで、職場全体としての公平性を確保することができます。
異動する
シフトの問題が解決しない場合、異動を検討することも一つの手段です。
異動先で新たな環境とシフトを経験することで、問題を解決することが可能になる場合があります。
配属先が変わればシフトも変わります。
リーダーや管理者の考え方も変わりますから、シフト作成の仕組み自体も変わるのです。
転職・退職する
最終的に、シフトの問題が解決しない場合、転職や退職を検討することもあります。
介護施設の数は増え続けており、より良い労働環境を整えて人材を確保しようという動きも見られます。
また介護職としても、新たな職場で働くことで、より良いシフト環境を得ることができます。
介護職がもっと働きやすい介護施設への転職を考えている場合
もっと働きやすい介護施設を探すことに興味がある、と言った場合。
まずは情報収集から始めてみることをおすすめします。
などが求人数も多く、おすすめです。
サポートも手厚いため、迷わず転職先を探すことができるでしょう。
実際に転職するために行動するか、どういった介護施設があるかを聞いてから考えても大丈夫です
より多くの求人を自分のペースで探してみたい、といった場合には、
なども活用されることをおすすめします。
介護職 不公平なシフト まとめ
介護職として働き続けていく上では、シフトの公平性はとても重要です。
不公平なシフトと感じ続けて働くことは、想像以上にストレスが溜まるものです。
あなただけではなく、他の介護職員もシフトに不公平感を持ちストレスを溜めていると、どんどん職場の雰囲気も悪くなり、介護の質も落ちてくる…といったネガティブループが待っているかもしれません。
介護職はこれからますますニーズが高くなり、重要な職業になっていくと考えられます。
働くのであれば、公平なシフト、働きやすい労働環境が整った職場を探してみることもおすすめしたいと思います。